グルテン、カゼインが腸内に悪い?
近年では、グルテンやカゼインも腸の障害に関わり、リーキーガット症候群の一因になっているのではないか、という声も出ています。それぞれについて、詳しく説明していきます。
グルテン
グルテンとは、小麦粉を水でこねると形成されるタンパク質のことです。有名なテニスプレーヤーであるノバク・ジョコビッチがグルテンを摂取しない食事に変えたことでめざましい結果を残したことから、「グルテンフリー」という言葉だけは聞いたことがある、という人も多いのではないでしょうか?
グルテンの何が問題視されているかというと、その消化性の悪さです。グルテンは、体内で分解されにくい構造をしています。グルテンが未消化なままだと、腸内を傷つけ、炎症を起こしてしまいます。特に日本人は、欧米人に比べてグルテンを分解する力が弱く、炎症が起こりやすいといわれています。この炎症が、リーキーガット症候群の一因となります。
また、グルテンを分解する力が特に弱く、その消化不良により下痢や頭痛、慢性的な疲労などが起こってしまう「グルテン不耐症」という体質の人もいるそうです。前述したジョコビッチも、この体質のせいで思うようなパフォーマンスが出せなかったといわれています。もちろん、グルテンがすべての人に対して悪いというわけではないので、過敏になる必要はありません。ただ、慢性的な疲労を感じているような人は、一度食生活を見直してみると良いかもしれません。
カゼイン
グルテンと同じく、カゼインも腸の炎症を引き起こすのではないかといわれています。カゼインとは、牛乳などの乳製品に含まれるタンパク質のことです。このカゼインも、体内で分解されにくい構造をしています。そのため、未消化な状態で腸内に入ることが多く、炎症を引き起こします。この炎症により、リーキーガット症候群の原因となるのではないか、といわれています。
また、牛乳を飲むとおなかを壊してしまう、という人もいると思いますが、それについてもカゼインが関わっているといわれています。おなかの調子が悪くなる原因としては、カゼインの他に乳糖があるとされています。日本人の多くが乳糖不耐症だといわれており、乳糖を体内でうまく分解することができません。これにより、下痢や腹痛などの症状が出るといわれています。
繰り返しにはなりますが、カゼインが含まれている食品がすべて悪いわけではありません。ただ、おなかの不調や慢性的な疲労などを感じている人は、食事に問題がないか、一度立ち止まって、考えてみると良いでしょう。ボーンブロススープには、腸内環境を整える成分が豊富に含まれています。食生活を改善して腸の働きをよくしたいと考えている方は、ぜひ試してみてください。